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ドクターズインタビュー

「細く、長く」一生続けられる医師という職業

筑波大学附属病院
小児科 病院助教
田中 磨衣  先生

医師を目指した理由

医師を志したきっかけは父の薦めです。「人の役に立つ仕事として医者がいいのではないか」といわれたことで医師の仕事に興味を持ちました。高校生の頃、女性の労働率について結婚・出産、育児期にあたる年代に低下し、育児が落ち着いたころに上昇するという、いわゆるM字カーブを描くということを知り、私は仕事をやめずに継続して働きたいと思いました。一生続けられる仕事、というのも医師という職業の魅力だと思います。

小児科を選んだ理由

初期研修2年目の頃、私は非常に進路に迷っていました。内科か小児科か迷った挙句、3年目は内科を選択し、小児科になったのは4年目でした。小児科の大きな魅力は、病気の診療だけでなく、子どもや家族の生活に寄り添い、成長を一緒に喜べるところだと思います。大変なときもありますが、外来に来るたびに新しいことを報告してくれる、そんな子どもたちにいつも私が元気づけられています。

私は筑波大学医学専門学群を卒業して、同じ出身の先輩である夫と結婚したため、ずっと茨城で働いています。子育ての環境に恵まれていますし、医師の人数が少ない県なので、仕事も続けやすいと思っています。

仕事と育児について

私には子どもが3人います。7歳、4歳、2歳で、育児休業は3回とりました。1人目のときは、育児休業中は仕事のことを考えないようにしようと決めていました。子どもとの時間を満喫した一方で、最後の方は家にいる時間を持て余して仕事に復帰したい気持ちになりました。2人目、3人目のときは上の子の世話があり、外来診療を継続したので忙しく過ごしました。
復職後は同期と比べて差ができているなと感じることはありました。でも一方で子育て中のお母さんの悩みはよくわかるようになりました。子育ての経験を診療に生かせるのは強みだと思いました。
復職に当たって、夫と両親、職場にはとても感謝しています。夫は子どもが増えるにつれて家事能力が上がって今では何でもできます。両親には子どもたちを見てもらうことがあります。職場からは、復職について「子どもを育てるという素晴らしい仕事をしているのだから、ゆっくり決めなさい」といってもらいました。子どものことで休んだり、早退することもありますが、責められたことは一度もなく、子どものことを一緒に心配してくれます。いろんな人の力を借りて両立しているのだということはいつも忘れないでいたいと思っています。

後輩の女性医師へのメッセージ

大先輩にいわれてとても心に残っている言葉は、「細く、長く」です。思うようにキャリアを積めない時でも細く、そしてできることを長く続けていけばよいと言われて、とても楽になりました。両立に悩むみなさんもぜひ「細く、長く」続けていってください。